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前回の解答と、全日本と名人戦の比較

こんばんわ。

まず前回の問題ですが、以下のような盤面でした。

名人戦⑰

色々な手が考えられる局面ですが、
どの☆打ちでも勝てないことは落ち着いて読めばわかる局面だと思います。
(実戦ではd2に打ちましたが、やはり細かく黒が足りません)

そこで、D1に打つのが好手になります。
以下、D1→E1→D2でG列の中辺を黒一色にするのが好手順になります。
(下図)

名人戦⑱

こんな感じで右下の三個空きを白から打ちにくくします。
なお、次の白はb2が必然手ですが、
そのあと逆偶数狙いでうっかりb7に打ってしまうと
白H2→H1→G7みたいに打たれてたちまち黒が負ける形になってしまいます。
ここでは、A7→A8→B7→H2→H1→G7→G2→G1→B1→A1→H7→H8と
打つことによって黒2石勝ちになりますが、
問題図で正着を打てたとしても最後まで勝ちきるのは簡単ではなさそうですね。


さて、名人戦の反省はここらあたりまでにして、
きたる全日本選手権について今日は少し考えてみたいと思います。

メジャー大会で優勝するには、プレッシャーの中で勝ち続けるという作業が
要求されるため、切れない集中力も含めたスタミナがとても重要になります。
優勝したことが無い人間がいうのもなんですが、きっとそうなんだと思います。

さて、引き分けないしは一敗が許されることもある王座戦はとりあえず置いておくとして、
名人戦と全日本選手権で優勝するためには全勝しないといけません。
で、全勝をキープする難易度を考えると、
何連勝しないといけないか、つまりその大会が何回戦かが重要になりますよね。
周知のとおり、現行のシステムでは名人戦で優勝するには7連勝(人によっては8連勝)
が必要なのに対して、全日本選手権では6連勝すれば優勝になります。
(もちろん、全日本選手権は地区予選を勝ち抜いた選手のみの大会であるため、
 オープン大会である名人戦よりも一回戦から厳しい戦いを強いられる、という点も見逃せないのですが)

さて、このように名人戦と全日本選手権では優勝までにこなさなければならない試合数が
異なるのですが、
次に過去5年の名人戦の全日本選手権の優勝者を見てみましょう。
(名人戦が全日本選手権と同じ新オセロ方式のトーナメントに落ち着いたのは2008年度から。)


段位は当時

   名人戦  全日本
2006 N六段   N七段
2007  T七段   O 1級
2008  M七段   I四段
2009  T六段   T八段
2010  T七段   S四段
2011  N四段


もちろんイニシャルは頭の中で苗字に変換をお願いしたいのですが、
こうやって比べてみると、
名人戦は比較的若いプレイヤーが、全日本はベテランのプレイヤーが
優勝しているように見えないでしょうか。
この点については、ジャンプさんという現代の天才プレイヤーが名人戦を得意としているということ、
また結論を下すには5年やそこらではデータ不足であるということは
考慮に入れる必要があるのですが、
全日本選手権は、名人戦に比べてベテラン選手にとって相性が良い傾向がある?
という仮説を立てることはできるんじゃないでしょうか。

この仮説が正しいかどうかは今後様子を見る必要があるとして、
もしそうだとしたら、容易にその理由を説明することができます。
というのも、最初にメジャー大会ではスタミナが重要だと書きましたが、
ふつうに考えるとスタミナは年齢を重ねるにつれて衰えていくものです。
つまり、スタミナに不安を抱えているベテラン選手にとっては、
優勝するまでの試合数が一つ少ない全日本選手権の方が、優勝しやすいということになります。
この理屈だと、逆に七連勝が要求される名人戦では、
スタミナに余裕がある若手が有利、ということになります。


さて、今回のお話はあくまでも話半分というか、こんな考え方もできるよ程度のものなんですが、
少なくとも次のことは言えるでしょう。
少しでも優勝を狙う選手にとっては、優勝までに6連勝しさえすれば良いというのが、
全日本選手権という大会なのです。
もちろんベテラン選手=スタミナ不足、若手=スタミナ豊富という図式が
全ての人に当てはまるわけではないのですが、
特に「7連勝は無理っぽいけど、6連勝なら…!」
と日頃考えている選手の方々は、ぜひ積極的に優勝を狙ってみると良いのではないでしょうか。



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予選通過報告と名人戦3位決定戦

こんにちは

昨日は全日本選手権の近畿ブロック予選がありましたが、
無事通過することができました。
ブロック予選ってその年の調子が良ければ良いほど「失うもの(=全日本選手権というチャンス)」が
大きくなって、
プレッシャーも過剰になりその結果苦戦することになるんですが、
今回も早々に2敗してしまいました。
が、半ば諦めながら打ってたらなぜか2敗をキープできました。

そんなこんなで今年も全日本選手権ですが、
気付けば6回連続出場(昔なつかし「青年も部」も入れると8回目)らしいので、そろそろ結果を残したいところ。


さて、しばらく感覚が空いてしまいましたが、名人戦の7戦目、つまり三位決定戦を振り返ります。


7回戦 黒 負け

公式戦では初対戦でしたが、一度打ってみたかった相手です。
ネットで何度か打ったことがあるので、相当ヤバい……いや面白い打ち手だということは分かっていました。
試合前に棋譜の提出を求められたので、
面白い棋譜を残すという意味でも、相手の展開に付き合おうと思い試合に臨んだんですが…

名人戦⑮


B7かA6かで引っ張る構想だったのですが、ここにきて
さすがにこれは無理があるんじゃ・・と思った、というかつまりピヨっちゃいまして、
E8に当てて辺を取らせてからC2C3と打っていく作戦に切り替えました。
その結果、面白くなりそうだった盤面はすっかり穏健なムードになってしまい
オセロニュースに申し訳ない感じだったのですが、
相手の棋風がそうさせるのが、終盤に入る頃にはまた面白い形になっていました。

名人戦⑯


黒番

どこに打ちますか?

ここはE1が正解で、8石勝ち形勢らしいです。
ちょっとあまり見ない形の好手なので説明しづらいのですが、
とりあえず一番自然にE1→A2となった場合、次の黒B5が強烈で、
ブラックラインとホワイトラインの両方が黒一色になります。

実戦ではこの手が打てず、次善のF2(+2)の方に着手。
この手がなぜ緩手かというと、
以下A2→B5→F1で両ラインの通しを狙われる形になってしまうからです。
実戦でもそのように進行し、F1を打たれた局面が以下。

名人戦⑰


黒番


僕はここで敗着を打ってしまったのですが、
せっかくなので問題にしたいと思います。
黒の候補手がたくさんあって悩ましい局面ですが、勝てる手は一つです。
ぜひ考えてみて下さい。

名人戦試合振り返りその3

準決勝前、廊下で中島さんに「決勝で会おう!」と右手を差し出されましたが、
「嫌ですよ!」と握手を拒否。
しかしこれがまさかフラグになるとは…


6回戦 白 負け

さて、準決勝です。
序盤は毎度のことながらかなり先まで経験のある進行になりましたが、
(すみませんこういうオセラーなんです)
向こうが先に分からなくなったらしく、
31手目で外れて未知の局面になりました。

その後、あまり嬉しくないX打ちをさせられ、数手進んだ局面が以下

名人戦⑫

この局面、当初の予定ではF8に打つ予定だったのですが、
その場合F8→H1のあとに黒のH2H3の連打を防ぐためにB3やD1など
いかにも筋が悪そうな箇所に打たなければいけなくなるため、
F8に打つと劣勢と判断しました。

が、重要な試合で相手に分かりやすい優勢な局面を手渡すのは
絶対に避けるべきなので、
他の手を考えたところB4が見えました。

読み筋としては、
① B4→B3とされた場合、以下A3→H1→G1→H2→H3→H7→E8orG7で偶数形に。
② B4→H1の場合、B3で白良し。
③ B4→A3の場合、以下A4→H1→B3で良さそう。
 (もしA4に対して黒B3ときた場合、B7のライン通しで白必勝形)

というわけで①~③のどれでもF8よりは良いだろうという結論に達し、
B4に打ちました。
相手もB4は予測していたらしく、B3と受けてきました。
以下、読み通り①のパターンで
A3→H1→G1→H2→H3→H7となった局面がこちら。

名人戦⑬

この時点で白+2らしいですが、優勢を感じていました。
ここはG7かE8か悩ましいところですが、
ラインも通るし、ってことであまり時間を使わずにE8に着手。
以下E8→F8→G7と必然の進行。
ここまではまだ白+2です。

さて、ここからは棋譜付きで新名人のうち回しを堪能して下さい。





B2まで。
あれ、どうしてこうなったし…。
まだ時間が余っていたので数えてみたのですが、
どう打っても足りないことにここで初めて気付きました。
以下、C1→D1→B1→A1→A2と2石差で終局。
引き分け勝ちを持っていましたが、あと1石足りず決勝進出を逃すことになりました。


では、どこで+2から-2への転落が起こったのでしょうか。
ぜひみなさんも、棋譜を再生して考えてみて下さい。



さて、賢明な読者の方々ならすぐにお分かりと思うのですが、
敗着は黒がA4と当てたあとの以下の局面でした。

白番

名人戦⑭


ここで実戦ではA5と取ってしまいましたが、正解はB8です。
大きな違いは、A5の場合C5の石を返してしまい黒のA7によってラインが切れることで、
以下G8→B8→A7→H8のあとに黒にb2から打たれて
白が稼げない形になってしまいます。
それに対して白が先にB8を押さえる場合、
以下G8→H8→A7→A5で黒はA2に指定打ちとなり、
あとは左辺をとって白が4石勝ちになります。


**************************
というわけで見事に新名人に逆転されてしまったのですが、
余談ですがこの敗着について二つほど分析を。


まず、このあと対戦相手の信川新七段は決勝で中島八段相手に粘りに粘った末に
針落ち勝ちしていますが、
この試合も「粘りの信川」の真骨頂が発揮されたといえるでしょう。
というのも、この試合の終盤では信川新七段の打ったB7→A8→A4だけが
白のミスを誘える唯一の手順だったと思われるからです。
簡単に土俵を割らない的確な粘りという持ち味が、この試合でも見事に活かされたわけですね。
(というか単にリングネームを付けてみたかっただけです、「粘りの信川」流行らして欲しいな!)


ネバネバ


次に、残り時間がまだあったにもかかわらず敗着のA5を手拍子で打ってしまったことについて。
2006年の名人戦で、決勝に臨む中島六段(当時)に対して
村上九段が「どんな局面でも即打ちしてはいけないよ」
というアドバイスを贈ったことは有名な話(?)ですが、
まさにその金言が当てはまるような場面だった気がします。
ここで手を止めれなかったことは、僕のオセロの弱さであり、
タイトルを取るにはまだ足りない部分なんだと思いました。
***************************


さて、メジャー大会でいいところまでいって負けるのはもう慣れているとはいえ
準決勝直後はかなりがっかりだったのですが、
まだ名人戦は終わっていません。

というわけで次回の記事では最後に三位決定戦を。


ネバネバ。








名人戦試合振り返りその2

続きです。

四回戦 白 勝ち

序盤から変化をされましたが、
凌いで優勢で迎えた以下の局面。

白番

名人戦⑦

第一感はG2なのですが、G2→B6→H3→C8の後の白の良い手が見えませんでした。
というわけでH2から打つことにしたのですが、
やはりG2からの方が良かったらしく、ここから一気に難しい局面に。
以下H2→H3→H7までは必然で、そのあと黒はC8→D8→C7の展開を選択。

白番

名人戦⑧

どう打ちますか?

この局面、G7→E8→B5!・・・が好手順で、白4石勝ち形勢になります。
実戦ではこの手順が見えず、緩手b5を打ってしまいました。
これだと将来的に白からG2に打つことになりそうで苦しいです。
しかしその後相手にも緩手があり、以下の局面に。

白番

名人戦⑨

こうなるとB7→A8→B8→A7→A6→H8→G8→H1→G2G1連打の筋で白勝てそうです。
これを避けるためには、黒はH8ではなくG8と打つしかないのですが、
これでもやはり左上が奇数空きなのが大きく、白が手どまりを打つことで細かく足りる形勢です。
実戦ではB7のあとにA6と打たれましたが、以下A7→A8→B8→H8→G8・・・でやはりG2G1が連打できる形になり、
白の勝勢になりました。


五回戦 白 勝ち

25手目ぐらいまでお互いに引き分け進行を打ち合う展開。
そこから白の仕掛けが功を奏し、優勢で迎えた局面が以下。

黒番

名人戦⑩

黒の粘りの一手はどこでしょうか?

大会後の食事の席で高梨八段にこの局面を見せたところ、
最善手であるG2をほぼ即答されました。
G2→E1→B1となったときに白は偶数理論をキープするためにB2に打たざるをえず、
その結果黒は上辺を守れることになります。
この展開でもまだ白が2石勝っているのですが、
手筋として参考になると思うので興味のある方は並べてみて下さい。

さて、実戦では黒はA2に来ました。
この手を打たれた瞬間には「勝った」と思ったのですが、実はこのA2にも狙いがあり、
よくよく見てみると何かありそうな形になっています。
以下、A8→F8→A7→H8→H1→H7となった局面がこちら。

白番

名人戦⑪

ここまでくると、黒の狙いがB2B1の連打→あわよくば逆偶数であることが分かりますね。
が、E1→B2となった場合はG7と打つことで、黒にB1を打たれる代わりに
白はH1で上辺と偶数理論を確保できるので白の必勝形になります。
実戦ではE1→H4と打たれましたが、以下H5→G2→H1→H2→G7→B2→B1と一本道で寄せて
勝つことができました。

これで二年ぶりにトーナメントのベスト4まで進んだことになります。
次回は準決勝を振り返ります。
双方に見どころのある中身の濃いゲームだった気がするので、こうご期待。

名人戦試合振り返りその1

ということで、前にいったとおり名人戦の試合を振り返ります。


一回戦 白 勝ち

かなり先まで経験のある進行だったので、
ほぼノータイムに打ち進めて優勢を築いたものの、一手緩手を打ってしまい
何かありそうな感じになってしまった局面。

名人戦?

白番

この局面では、
黒にG7をうたれて手を渡される筋が怖いですね。
そこで、H4→H7→C8→G7→F8で、A3~F8のラインを白一色にします。

名人戦?

黒番

以下、H5→G2→H2→H1→G1→B1→B2 みたいな展開になった場合、
A3に黒が入れないので白必勝になります。
実践ではこの展開を避けるためにG2のあとに黒はG8にきましたが、
これでもやはり堅い偶数形になり白勝勢。

この筋が見えたことで、この日は調子がいいという手応えを掴みました。


二回戦 黒 勝ち

この試合もかなり先まで経験のある進行になりました。
先に相手の研究が切れたのか、それとも意図的に外したのかは分かりませんが、
その一手がきっかけでこちらが優勢に。
あとはリードを安全に守りきれるかという展開になったのですが、
長考したのは以下の局面。

名人戦③

黒番

F1かG2かものすごく悩ましいところですが、
F1に打ってからG2に打つと、
C4D3の石が黒くなってる関係でA2やb1でラインを切られる筋が出ちゃうということで、
G2から打ちました。
あとは、下辺を白に取らせてから、H7~H1で黒が右辺を取る構想です。

名人戦④

黒番

ここでH5→H3→H7→G7→H1→F2→G1→F1・・・の筋でいけそうなことを確認。
が、冷静に眺めるとH7→G7→H3→H5→H1の方がどう考えても得ですね。
実践では前者の筋しか考えることができず、
もちろんそのまま突っ込みました(4石損)が2石差で逃げ切り勝ち。


三回戦 黒 勝ち

この試合は虎2からの8手目G5受けに対して、用意していた変化を使用。
が、すぐに混沌とした盤面になり…

名人戦⑤

黒番

ここで、A6→A5→C6が凌ぎの好手順になります。

名人戦⑥

白はC7に打つ時にB6が返ってしまうので打ちにくくなります。
たぶんまだそこまで白悪くない局面なのですが、
時間に追われた相手にミスが出て、以後優勢を拡大し勝利。


この辺までは順風万帆だったんですけどね…
次回に続きます。


  
プロフィール

すりっぱ

Author:すりっぱ
性別…♂
お住まい…京都
年齢…29
オセロ大会暦…11年
オセロの段位…六段

三大メジャー大会の最高成績
名人戦:3位
全日本選手権:4位
王座戦:準優勝
こう書くとあたかも強い人であるかのように
見える不思議
今年の目標はこの中のどれか一つを
更新することです。
…って書いとけばもうこのスペースを
毎年更新する必要もなさそうだ、と。

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