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進行の記憶と手筋の記憶 1

こんにちは。
今年もオセロ界は三大メジャー大会が終了しましたね。
僕は来年はまた少しオセロを頑張ろうと思っていて、
というのも日本で世界戦があるので、外国に行くのが嫌な自分が夢を叶えるにはちょうど良い年なんじゃないかと。
あとそれから、来年の春からは仕事等の都合で今年よりは暇な時間が増えるのではないかと予想してるからです。
だから来年に向けて、全日本が終わったあたりから練習してたんですが、
その成果がちょっと王座戦で出たので、来年に向けて気分良くオフシーズンを過ごせそうですね。
(オセロ界は名人戦がある3月~王座戦がある9月が終わるとオフシーズンみたいなイメージがありますが、
 実はその間は次年度に向けた重要な準備期間だと思います。勝ちたいならオフシーズンの過ごし方だいじ。)

さて、閑話休題で、ブログを書いてとからかわれたので、真に受けて久々に何か書いてみようと思います。
そういえばF地さんが、「ブログのすりっぱさん…」みたいなことを言って下さって、
僕が熱心にブログを書いてた時期はF地さんまだ生まれてないんじゃ??
みたいな素朴な疑問が湧いたりもしたんですが、
万が一読んで下さっているとしたら、できるだけ小学生も読めるような
かんたんな文章によるユニバーサルな記事を書きたいんですね。
でもまぁなかなか難しいです。
たぶん「難しい」っていう漢字も標準的な小2は読めないんじゃないかと思うんですけど、
そんな年からすでにオセロがあれだけ強いって本当にすごい、というよりも不思議ですね。
まだ色んな概念が未インストールであろう状態で何をどう考えてオセロをプレイしてるのか、僕にとっては謎なので興味があります。


話がそれました。
先日の王座戦で、ちょっと印象に残っている一幕があったんですよ。いや、厳密に言えば二幕なんですけど。
かなり簡略化して書きますけど、
登場人物は僕の知り合いの強豪プレイヤーA、B、Cさんの三人です。

まず、AさんがBさんと当たりました。
Bさんは、2~3年前(間違ってたらごめんなさい)にAさんに対して優勢になったAさんをメジャー大会で倒した進行をもう一度打ったそうなんですが、
Aさんは的確に対応し、今回はしっかりとBさんに勝利を収めました。
進行っていっても10手とか20手の話ではなくて、最善進行からの30~40手目での変化で、
Aさんは一度やられたその変化を記憶して、最後まできちんと研究していたわけです。
BさんはAさんがまだ進行を潰してないと判断してもう一度その手を打ったんだと思うんですが、
二回目にはきちんと対応してくるAさんの努力や記憶力(そしてもちろん棋力も)には頭が下がりますね。

で、そのあと大会が進んで、
Bさんが別の相手と終盤でとある局面に遭遇することになります。
で、それを横で見ていたCさんというプレイヤーが、
Aさんにその局面を見せて、「Aさん、これ最善手分かる??」と聞きに行きました。
なぜCさんがAさんにその局面をわざわざ見せに行ったかというと、
実はその局面、一年半ほど前のメジャー大会でCさんとAさんの対戦で出てきたのと似たような局面で、
そのときはAさんはその局面では「まさにこれしかない!」というある手筋を知らず、
Cさんにその手筋をくらって逆転負けを喫していたからです。
で、Cさんが「Aさんならこれ分かんないとダメですよ~」って言うので、
横で見てた僕は「ああ、あの試合のことか」って思い出して正解が分かったのですが、
Aさんはなかなか正解が分かりません。
で、たしか結局は最終的にAさんは自力で気付いたのかな、思い出した感じだったと思うのですが、
そのCさんとの局面を思い出すまでにかなり苦労してたというか、時間がかかっていた気がします。

さて、この二つのエピソードを比較してみると、面白いことが見えてきます。
Aさんは過去の進行と全く同一の進行からの局面は的確に記憶していたにもかかわらず、
過去の試合と似たような局面を見て、同じ手筋が存在することはなかなか発見できなかった、あるいは思い出せなかったのです。
(ちなみに、AさんとCさんのその試合は、Aさんにとってはメジャー大会で勝ち進んだ重要な試合での痛恨の逆転負けで、
 過去のCさんとの試合の方が過去のBさんとの試合よりも印象度が低いなんてことはないと思います。
 僕はAさんじゃないのであくまでも推測ですけど。)

なんかAさんをやり玉に挙げるみたいな形になってしまって申し訳ないんですけど、
これは決してAさんを乏しめてるわけではありません。
Aさんは押しも押されぬ近年のトッププレイヤーの一人であり、ことに研究の熱心さや記憶力にかけては
国内でも一位二位を争うレベルのはずです(あんまり書いてると誰のことかバレてしまうw)。
そんな彼でも、手筋をきちんと記憶しておくのは難しいことなんだ、っていうことが重要なんですね。


さて、「FJTのドロー進行」や「シャープコンポスの-2進行」みたいな「進行そのもの」よりも、
もうちょっと幅広く適用可能な「手筋」の方が記憶しづらいというのは、
Aさんだけではなく、一部を除くほとんどのプレイヤーにとって当てはまるんじゃないでしょうか。
もちろん圧倒的な凡夫たる僕もその一人で、
過去と全く同じ進行には過去の試合を解析した成果で対応できても、
手筋はなかなか増やすことができず、似たような局面で同じ間違いを繰り返して何度も負けるということが日常茶飯事です。

しかしその一方で、
八段や九段の高段者たちは口をそろえて、「オセロは(特にゲーム後半は)進行よりも形を覚えるのが大事だ」
と言う気がします。
ここでいうところの「形」は、さきほどから言ってる「手筋」とほぼ同じ意味だと考えても良いでしょう。
となると、強くなるために重要なのは、「進行そのもの」よりも「手筋」の方を覚える(習得する)ことなんだけど、
その一方で多くの人にとっては「進行そのもの」よりも「手筋」の方が覚えるのが難しいという
ジレンマが見えてくるわけですね。まぁ当たり前っちゃ当たり前のことなんですけど。

たしかに、ほんとうに突き抜けて強くなる世界チャンピオンクラスのプレイヤーは、
「進行そのもの」を覚えていくだけではなくて、「手筋」を増やしていくのが本当に上手い、早い、易いな吉野屋状態な
イメージがありますよね。
しかし、それを才能やセンスという言葉で片付けているだけでは伸び悩んでいるプレイヤーが壁を破る方法を見つけることは
できません。
そこで次回(以降?)の記事では、「なぜ多くのプレイヤーにとって進行そのものよりも手筋が覚えづらいのか?」
「じゃー手筋を習得するためにはどうしたらいいのか?」
を考えて書ければと思います。


さて、誰か賭けませんか?本当に次回の記事が書かれるのかどうかを。
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edax的発想①

お久しぶりです。
山川七段王座戦優勝おめでとう記念に、久しぶりにオセロの内容に関することを書いてみます。
といっても、最近はほとんどオセロをやっておらず、
以前やっていた時期に発見したことを思い出して吐きだすだけなので、
内容はいい加減かもしれません。


さて、さっそくですが以下の盤面を見てみて下さい。

7.png

白番

とあるよくある定石進行からの変化手順なので、
この定石に詳しい人は心当たりがあるかと思いますが
そのあたりはスルーでお願いします。

この局面、A6もE3⇒D8の展開も白にとっては良くないため、
右辺で工夫して黒にウィングを作らせて、G8からウィング攻めするのが凌ぎの構想になるかと思います。
というか、そうしないと白は不利になってしまいます。

8.png


参考図、白はこんな感でウィング攻めしたい。


で、右辺で黒にウィングを作らせたいわけですが、
手順として考えられるのは下記の2通りです。

① H5⇒H4⇒H3⇒H2⇒G8

② H3⇒H3⇒H5⇒H2⇒G8

どちらでも参考図のようにウィング攻めができるような気がしますが、
強い人なら②はH3のあとにH5もあるなぁと考えると思います。
H3⇒H5⇒H4⇒H2…でも同じようにウィングができるわけですが、
この場合はウィングができたときにF6やF4の石が白になるという違いがあり、
この違いがどう転ぶかはさておき、H3からの手順だと次がH4の場合とH5の場合を両方気にする必要が出てきます。

「この分岐はめんどくさいぞ、①なら相手に選択の余地を与えずウィング攻めができそうだ」
ということで①を選ぶ人がたぶんきっといると思うんですよね。


…なんですが、実は①の初手H5は緩手なのです。
その理由を考えてみましょう。

9.png

H5と打った盤面が上の図です。
ここまできたら気付く人も多いと思いますが、実はこの局面で
H4をスルーしてC8に打つのが好手になります。

10.png

これを打たれると、白としてはスルーすると手損なので
まぁ普通はD8にもぐると思います。
で、黒はC8でできたE6の種石を利用して、E3に気持ちよく着手。
以下、自然にH4⇒H3と進むと…

11.png

白番

なぜか白が若干苦しそうな局面になってしまうのです。


話を戻すと、最初の盤面で初手H5に対しては黒のC8からの好手順があるので、
H5は緩手、という結論になります。
もちろん、実戦でここまで考えてH3とH5の良し悪しを考えるのは難しいと思うので、
今回の記事で言いたいのは最初の図でH5を却下できるようになろう、ということではありません。

では何が言いたいのかというと、
上のC8⇒D8のように、「自分から辺に打って一個空を作ってその間にもぐらせる」
という交換が、場合によっては好手順になることがある
、ということです(※1)。

もちろん、それによって相手の石が内側にくる「爆弾」の一種ができることになり、
その爆弾が有効に機能しないことがこの手順が好手になる最低条件なので、
(ふつう、相手の石が内側にくる爆弾はあまり良くない形と言われます)
使いこなすにはかなりの棋力が要求される高等手筋ですね。
ですが、強い人は頭の片隅に置いておくと、オセロの中盤の発想が拡がって面白いかもしれません。


さて、最後にタイトルの話ですが、
今回紹介したような、「辺に自分から一個空けて打って、そこに相手にもぐらせて形を整える」
という手筋は、僕の印象だとZebraが苦手にする部類の手筋だと思います。
どちらかといえばZebraは、辺に自分から着手する手をあまり好まない傾向があるので、
(もちろん分かりやすい辺の好手は、ゼブラでもちゃんと評価してくれますが)
今回のような手は、消去法的には発見できても、積極的に良い手であると判断することは少ないようです。

これに対して、Ntest や edax のような中盤がより強いソフトは、
今回のような人間には一見強引に見えるような辺絡みの手順を、
けっこう好手として評価してくれます。(そして、実際に評価通りに終盤で勝ち確になったりする)
なので、今回のような手順もゼブラで研究してた時代はあまり見なかったような気がしますが、
edaxで研究してるとけっこう出てきます。
よって、われわれ人類ももう一段階レベルアップするためには、
こういう「新しい」手筋も取り入れていく必要があるのではないかと。

似たような手順が出てくる展開をいくつか知ってるので、
また機会があれば紹介したいと思います。
しかしおそらくその機会が訪れる可能性は少ないと言わざるをえないでしょう。

おわり。




※1「自分から辺に打って一個空を作ってその間にもぐらせる」という書き方は下手で、
  この定義だと普通によくある手筋も含んでしまいます。
  今回のような手順だけを指すように定義するにはどうすればいいのかよく分からないんですが、
  少なくとも下記の特徴を持つことが、今回の手筋の条件になります。

  ・もぐらせた後に切り返す手筋は普通によく出てきますが、今回のは単にもぐらせるだけ。
  ・もぐったときに、斜めがドバっと返ったりするからもぐらせるのが良い、という手筋もよくありますが、
   今回のは一見すると単に交換しただけのように見える。







京都順位戦の当日参加枠

本日初開催の京都順位戦に、たくさんのご予約をいただき
ありがとうございました。

予約は23名で締め切らせていただきましたので、
当日枠は「7」となります。
たぶん当日に定員30名に達することはないかと思うのですが、
もし30名を超えてしまった場合、それ以上は参加をお断りさせていただく場合があります。

よって、予約してないけれどもぜひ参加したいという方は、
できるだけ早く(当日枠は受付先着順とします、受付は12:30~)
会場にいらっしゃって受付をしていただくことをおススメします。

というわけで、予約された方はもちろん、予約されていない方のご参加も
お待ち申し上げております!
それでは参加者の方は会場でお会いしましょう。

#106

おはようございます。
今週の日曜は神奈川カップに行く予定なので、
出場される方はよろしくお願いします!


さて、これだけではあれなので簡単な問題でも。

#106

黒番

トップレベルのプレイヤーにとっては、
実戦では「この時点でどれだけ時間を残せているか」の方が重要な問題な気もしますが、
数えることに自信がない方はぜひ考えてみて下さい。

全日本選手権

こんにちは

一週間遅れでもう既出かとは思いますが、一応全日本選手権の結果報告を。

×○○○○×でした。

公式の順位的なものはさておき、
個人的にメジャー大会はトーナメント的にどこまでいけるかが全てだと思っているので、
今回は一回戦敗退、という結果ですね。

今回のベスト8のメンバーは、いつにも増してワクワク感があったように思います。
自分にとってのトーナメントが一回戦で終わった後も
観戦していてとても楽しめるトーナメント戦でした。

決勝戦は、終始白不利だと思ってたのですが、いつの間にか「逆転」しててビックリしました。
会場の人も、ほとんど全員が黒の高梨八段が優勢でそのまま押し切るだろう
と思って見てたような気がしますが、
家に帰ってから冷静に眺めてみると、そこまで白悪くない局面でしたね。。

このことは、白が辺をとっていく一見人間には不利に見えやすい形勢だった、
ということも去ることながら、
ここ二年のメジャー大会や世界戦での決勝における高梨八段の強さのインパクトが、
どれだけ我々にとって強烈だったか、ということを示していると言えるでしょう。
つまり、「高梨八段がいつものように万全の形勢で圧勝する」という先入観が
一部を覗く観戦者ほぼ全員の目を曇らせていたような印象なのです。
実際、対戦相手の岡本七段も試合中はかなり苦しいと思っていたんじゃないか
と勝手に推測してるんですが、必要以上に先入観に惑わされず、
局面を冷静に眺めて終盤で最善手を打ち切るあたり、
岡本七段の持ち味が発揮されたゲームだったといえるのではないでしょうか。

それではまた王座戦で。
プロフィール

すりっぱ

Author:すりっぱ
性別…♂
お住まい…京都
年齢…29
オセロ大会暦…11年
オセロの段位…六段

三大メジャー大会の最高成績
名人戦:3位
全日本選手権:4位
王座戦:準優勝
こう書くとあたかも強い人であるかのように
見える不思議
今年の目標はこの中のどれか一つを
更新することです。
…って書いとけばもうこのスペースを
毎年更新する必要もなさそうだ、と。

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